第4回「ミラージュ・ゲンガー」
【古典×アイドル】
桜梅桃李×ソフトクリーム
合わせ鏡のように、似た者同士。
【プロフィール設定】
【歌詞解釈】
ソフトクリームには王道のバニラ味だけではなく、いちごや抹茶、チョコ、マンゴーなど沢山の味がある。
いちごやチョコはバニラになろうとする必要はなく、それよりも大事な事はどこの場所でも(パフェやサンデー、コーンやカップ、コーヒーやコーラ等)活きられるように環境に合わせていくことである。
ステージに上がっていても、ステージを降りても輝いている相手を見て、モヤモヤした気持ちが渦巻いている。例え自分が煌々と光り輝いていなくても、薄らとした光だとしても、その光に救われる人もいる。誰かと戦うのではなく、自分自身を信じて進んでいく。それが、不安にならないおまじない。
【プロット裏話】
プロット会議を行った際に、「次はアイドル曲を作ろう」という話になった。
そこで、アイドル曲の歌詞に出てきそうなものを探した結果、イメージに合うものがソフトクリームであった。ただし、ソフトクリームをそのまま使うだけではつまらないので、何かの比喩として使おうと考えた。
その比喩元を考えていた、 ある日・・
池袋駅前で、同性でも振り返るくらいの絶世の高身長美男子とすれ違った。
その瞬間に、「あ、同じ人間でも違う種族っているんだな。自分の勝ち目がある領域で、生きていかないといけないんだな」と思ったことが、桜梅桃李のメタファー(比喩)としてソフトクリームを使おうと思ったきっかけである。
【用語解説】
①ミラージュ(mirrorage)
鏡(mirror(英))と蜃気楼(mirage(仏))を合わせた造語。
②ゲンガー(ganger)
歩く者(独)の意。
③ミラージュ・ゲンガー
鏡のようにそっくりな2人。自分ではない向こう側の世界の象徴である蜃気楼。相手と比較して落ち込むのではなく、自分の道を歩く者になろうという意味。
④バモ
スペイン語でVamos「頑張れ」「いけ!」という意味。日本ではサッカーやプロ野球などの応援歌の歌詞で使われることが多い。
⑤重ねてた、弾むね未来(みく)
重音テトと初音ミクを歌詞に入れたかった。そのままだとわざとらしいし、意味も繋がらないので少し文字をずらした。
⑥裏の山でぶどう芝生
「羨ましい」、「すっぱいぶどう(イソップ寓話)」、「隣の芝生は青い」を合わせ、嫉妬の強さを表現した。
⑦ビバ
万歳(viva(伊))の意。聞き馴染みがありアイドル曲にも時たま登場する言葉である。
⑧コーシー
誤記ではなく、アイドル曲の歌詞らしい抜け感や可愛さを表現するために「コーヒー」という表記をコーシーという表記にした。
⑨バビモビバモ
バモとビバを合わせた造語で、落ち込んだ時に唱えると楽しくなるおまじない。
⑩蛍のような物憂げな光
この曲では、アイドルのライブなどで振られるサイリウムを想定している。目の前が真っ暗でも、私の為にサイリウムを振ってくれる人たちがいるから頑張れるーという趣旨。
⑧青い鳥・・幸せの青い鳥・・青・・初音ミク
赤い鳥・・不死鳥(フェニックス)・・赤・・重音テト
【参考資料】
古今著聞集 第19巻 第29篇 「草木」より
「あゝ春は櫻梅桃李の花あり、秋は紅蘭紫菊の花あり、皆是れ錦繍の色、酷烈の匂なり。然れども昨開き今落ち、遅速異なると雖も、風に隨い露に任せ、變衰遁れず。有爲を樂しむに似て、無常を觀ず可し。」
劇団ビタミン大使ABC 2010年公演「眠る夢、見る夜」より
「人が人を好きになるのは、共通項かないものねだりだ。」